おすすめレゲエグッズ

世の中にあふれるレゲエ、ジャマイカ関連のモノを、7inchismがご紹介。
もちろん紹介する商品はすべて7inchismが責任を持って聞いたり読んだり見たり遊んだりした、「体験談」。

<PICK UP 027>
[book]"「LT1 ジャマイカの性」 "




ボーン・フィ・デッド : ジャマイカの裏社会を旅して 」の訳者であり、その他多くの書籍を手がけ、新しいジャマイカ書籍の幕を開けた森本幸代さんが、編者として新しいブックシリーズを刊行!その名も「LT」シリーズ。不定期刊行で毎回一つのテーマを取り上げてジャマイカ・カリブの文化を探っていくとのこと。

その第一弾として取り上げられているのが、ずばり「性」。最初この話を聞いたとき、「ジャマイカのせい」って本だと思って、てっきり「こんなにレゲエ好きになっちゃうなんて、ジャマイカのせいなんだから、もう!」みたいなジャマイカ・アンゼムの小説かと思っていたら、全然違いました。

夜遊びに行くと、音楽のジャンルによってお客さん(男も女も)って全然違うなぁーって感じます。ハウスはおしゃれ、とか、ヒップホップはかっこよいとか。そんな中、レゲエの男はやっぱり男臭い、女はやっぱりエロい(個人の感想です)。そう、レゲエについて回るイメージは良くも悪くも「性」なのです。

しかもギャルチューンだのバティチューンだの、性に関する曲が多いのもレゲエの特徴。そうか!だからオレ(ワタシ)はレゲエ好きだったのか!ってヒザ打ってるあなた!そんなあなたに読んで頂きたいのがこの本なのです。

「ヨーロッパではバティマンネタが炸裂した瞬間にお客さんドン引き」って話とか「有名DJが性差別発言で海外公演中止!」とか、性に関しても話題にこと欠かないレゲエ、ジャマイカ人。そしてその立ち振る舞いは、世界から見ればかなーり特異なもの。なのに、それでもやり続けるジャマイカ人たち、、、、。

そんな「なんで?」って疑問などに、真っ向から立ち上がった森本さん。ジャマイカ・カリブ研究のオーソリティ達から寄せられる「こーだからじゃない?」とか「オレはこう思う」って貴重な意見が、それぞれの視点から述べられています。そのいくつかはボクにとって、長年ノドにつっかえた小骨がとれるきっかけとなりました。論文の翻訳のためか難しい文章が多く、こういった類の文章に慣れないレゲエボーイズ&ガールズにはちょっと苦労するかもしれないが、それでも一読の価値はあると思います。インタビューなんかはほっとするほど読みやすいしね。

音楽は文化。そんな当たり前の事を、改めて考えさせられる本書、是非。
しかしいろんな角度からレゲエが大解剖されていく昨今。ミステリアスなのもジャマイカの魅力と思っていただけに、うれしくもあり悲しくもあり、妙な気分です。

<text:tooyoo>





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