おすすめレゲエグッズ

世の中にあふれるレゲエ、ジャマイカ関連のモノを、7inchismがご紹介。
もちろん紹介する商品はすべて7inchismが責任を持って聞いたり読んだり見たり遊んだりした、「体験談」。

<PICK UP 006>栗山 章 -ジャマイカの白い冬-




「あなたがたはこの町になにをしにきたんだ。くさった精液をたれ流しにかね」(本文より)

熱い!熱すぎる!聴くレゲエがあれば、読むレゲエだってある!!

僕がこの本を最初に読んだのは、もう10年以上も前のことです。

この本は当時流行ったどんな本とも違っていました。なんたってジャマイカが舞台だもの。「ジャマイカ」と聞いただけで、よだれがダラダラ垂れてくるレゲエ信者の少年は、なにかのフリーペーパーで発刊の情報を読み、すぐに本屋に走りました。あの当時、あんまり売ってる店がなくて探すのに苦労した記憶も懐かしいなぁ、、。

本を読んだ直後の僕は、それこそジャッキーチェンの映画を見た後以上に熱く、熱く、全身に燃えたぎる血が巡ったことを覚えています。

本作、ジャマイカの空気感が本当によく描かれています。そこにぽっとおかれる主人公の少年。どんなに本が嫌いな人でも、レゲエが、ジャマイカが好きなら知らぬ間に主人公になっているはずです。むせびたくなる濃い空気、荒々しく輝く太陽、力強く包み込んでくれる風。目を閉じれば「匂い」ます。タラップを降りた時の、「あの」匂いが。
この小説を荒唐無稽の「おはなし」と笑う人にはこう言いたい。「あんた、疲れてるね。しーん?」

この本のせいかどうか分からないけど、僕は今でも「エリーゼのために」を聴くとジャマイカの乾いた空気とレッドストライプをついつい連想してしまって、なんだか箸でピザを食べてる様な思いがするのです。
あー、ビール飲みたい。
<text:tooyoo>





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