おすすめレゲエグッズ

世の中にあふれるレゲエ、ジャマイカ関連のモノを、7inchismがご紹介。
もちろん紹介する商品はすべて7inchismが責任を持って聞いたり読んだり見たり遊んだりした、「体験談」。

<PICK UP 003>
ジャマイカ楽園の真実 LIFE&DEBT




皆さんは今何をして生活を成り立たせていますか?サウンドマン?会社員?アルバイト?ラスタマン(?)、はたまた、、、、。それぞれのライフスタイルの中で、まあこのページを読むぐらいだから、多かれ少なかれレゲエという音楽が好きで、レゲエを聞きながら生きているのではないでしょうか?このDVDはそんな、みんな大好きレゲエミュージックを生んだ島国ジャマイカの「現在」を、経済的なシステムに焦点を合わせて伝えたドキュメンタリーです。

僕がジャマイカへ行った時、友達のサウンドのダブプレートのレコーディングについてスタジオに行くと「よお、チン!オレっちのダブプレート撮らねーか?」なんて声を掛けてくれる有象無象に取り囲まれることがしばしばありました。でも僕はサウンドマンじゃないし、ダブプレートは人のを聞くだけで良いので「オレイラナイ」と答えると、「よおよおいいじゃんかよぉ。よーしじゃあオレっちのDJ聞かせてやるから、いくぞぉ!♪かわいいギャルがなんとかかんとかぁ〜」なんて歌い出すこと度々。そこで一言「私、ただのファンですから、、」と駐車違反で捕まった人みたいな顔でいうと、「ファン?」と顔を一瞬しかめる先方の歌手の方々。これじゃ許してもらえないんだろうなぁ〜とうんざりしていると、「な〜んだ、お前ファンか?誰が好きだ?ブジュ?ブジュはオレの友達でさぁ、、」なんてさっきまでの恐喝まがいの態度は何処へやら、急に接し方が変わることが多かったように思います。
それ以来、いろんな現場で「チミ、レゲエの何なの?」というとんちんかんな質問する方にも、「僕はでっかいレゲエファンです。」と答えるようにしています。

ホワイトバンドというものが流行って、その売上自体が寄付されるわけではないという仕組みに対して色々な意見が出ているというニュースは記憶に新しいかと思います。その時も有識者と呼ばれる人たちは「新聞の世界面も読まない連中がファッションでつけることに対してなんとかかんとか、、」とおっしゃられ、当の若者達は「そんなおっさんはほっとけ。知識より行動だぁ!」といい、ほとんどのメディアはこれらの意見を対立するものとして仕立て上げました。でもこの二つは決して相対するものではない、と僕は思います。あの輪っかが入り口となって、すこしでも世界の現状に目が向くきっかけになれば、それで良いと思う。やはり買わない人より買った人の方が偉いと思う(僕は買ってないけど)。あの輪っかを買って、勉強もして、私財を投げうって助けようと行動した人はもう神に近い。「オレ、3億円当たったらその内の数パーセントは寄付するぜ!」と飲み屋で叫ぶヤツは、、、、まあそういう気持ちは買ってあげたくないでもない。とにかく話題にすること、話題になったことで、あの輪っかの運営者達も「うっしっし」と思っているはずです。

だから、このDVDを買う必要はないと思います。特にこのお話しは寄付とかでどうにかなる話ではなく、現代の資本主義システムの狭間に立った弱者の訴えがメインですので、アメリカに行ってブッシュとかと直に話ができるならともかく、買っても寄付したことにはなりません。友達が持ってたらそこで観るだけでも良い。まだアップリンクでアンコール上映してるから、デートがてら行ってくれば?とにかく、観てください。そしてして知って下さい。WTOとかIMFとか、分からなければ聞いて下さい。僕にじゃなくて頭の良さそうな人に。それが種となり、皆さんの心にどんな花を咲かせるかは、本当に人それぞれだと思います。あ、でも「あの」アーティストが出てきたりして、やっぱりドキドキしちゃうんだな、レゲエファンだから。持ってても、もちろん損はない一枚です。僕はレゲエファンであり、ジャマイカファンでもあるので、非常に興味深い本作でした。

<tooyoo>





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